FACTSHEET

 

Please note: Tenancy laws are changing – more detail here. The new laws have passed parliament but are not yet in force. Some of the legal information on this page may soon change – we will update it as soon as possible.

NSW州賃借人の権利の手引き

Introduction to your rights as a tenant in New South Wales, Australia – Japanese


 

賃借人には権利があります

 

オーストラリア、ニューサウスウェールズ州 [New South Wales, Australia] の賃借人には、住宅賃貸関連の法律、すなわち2010年住宅賃貸法 [Residential Tenancies Act 2010] および 2019年住宅賃貸規則 [Residential Tenancies Regulation 2019] に基づく権利があります。NSW州民事行政審判所 [NSW Civil and Administrative Tribunal] はこの法律に基づいて家主と賃借人(借主)の間の争いを審理します。

 

入居時

 

賃借人の権利

  • 住宅賃貸契約書の写しを受け取る。この契約書には全家主に使用が義務付けられている標準書式があります。これは法的拘束力のある契約書です。
  • 家主が記入した物件状態報告書 [condition report] の写しを受け取る。
  • 2週間分を超える家賃の前払いは要求されない
  • 家主に支払う敷金 (bond) は全額NSW州公正取引省 [NSW Fair Trading] に預入されることとし、敷金は家賃4週間分以下とする
  • 屋外のスペースを含め、安全かつ清潔で、妥当な状態の環境が与えられる。

 

自分の義務を忘れないでください

  • 鍵の譲渡から7日以内に、自分の所見を記入した物件状態報告書の写しを家主に提出する。契約終了時に敷金を巡る争いが生じた場合には、この物件状態報告書が重要な証拠となります。

 

賃借期間中

 

賃借人の権利

  • 家賃を現金または小切手で支払う場合には、領収書を受け取る
  • 賃借家屋の独占使用と安居権が確保される
  • 妥当な安全性と防犯性が確保される
  • 必要な修理は妥当な時間内に実行される
  • 家主が訪問を望む場合には予告を受ける。緊急の修理が必要な場合を除き、修理の場合には2日前、査察の場合には7日前に予告を受けることとする
  • 家賃の値上げは契約または適切な予告に基づいてのみ実行される。家賃の値上げに異議を唱えることができますが、その場合には予告を受け取ってから30日以内にNSW州民事行政審判所に申し立てることが必要です。

 

自分の義務を忘れないでください

  • 滞りなく家賃を支払う
  • 賃借物件を大切に扱う
  • 修理や保守管理が必要な場合には報告する
  • 公共料金を支払う
  • 家主からの書面による許可がない限り、改築や増築を行わない
  • 家主からの書面による許可がない限り、錠を付け替えない
  • 近隣住民の治安、安楽、プライバシーを侵害しない
  • 物件を不法な目的に使用しない
  • 又貸しや賃借権を他者に譲渡するなど賃借条件に変更を加える場合には、家主から書面による許可を求める

 

退去時

 

賃借人の権利

  • 契約打切りの場合には適切な書面による予告を受け取る。賃借人が契約を遵守していない場合(例えば、家賃を14日間滞納している場合など)、家主は14日間前に予告することが必要です。
  • 契約に終了日が明示されており、家主が退去を望む場合には、家主は終了日の30日前に予告することが必要です。その期日を過ぎた場合には、契約の打切りには90日前の予告が必要です。

 

自分の義務を忘れないでください

  • 退去する際には、適切に予告する。有期契約終了時に契約を終了する場合には、14日前に書面による予告が必要です。有期契約期間終了前に退去する場合には、家主に対し手数料を支払う義務が生じる場合があります。周期的(継続的)契約を終了するには、21日前に書面による予告が必要です。
  • 通常の損耗を除き、入居した時と同じ状態で退去する。

 

NSW州民事行政審判所

NSW州民事行政審判所 [NSW Civil and Administrative Tribunal] は家主と賃借人(借主)の間の争いを審理します。家主との間で同意に達することができない場合には、審判所にあなたの権利を保護する命令を出してもらうよう申請してください。審判所が法律に基づいた審判を下します。

家主には立ち退きを強制することはできません。立ち退きを強制できるのは審判所のみです。

 

 

推奨事項

  • まず住宅賃貸契約書を読むことから始めましょう。理解できない場合には、援助を求めましょう。
  • 問題があれば家主または家主の代理人に自分が望んでいることを伝えましょう。自分が言ったことまたは同意したことは、書面にして確認するようにしましょう。代理人は家主に雇われていることを忘れないでください。
  • いつどんな会話があったかを含め、自分と家主または家主の代理人とのやり取りを書き留めておきましょう。また、以下の書面の写しを保管しておきましょう。すなわち、
    • 住宅賃貸契約書
    • 物件状態報告書
    • 家賃および敷金の領収書
    • 文書、Eメールなど書面による記録。
  • 未記入の用紙や理解しない書面には決して署名してはいけません。
  • 審判所から審理の案内が届いたら、家主から出席しなくてよいと言われても、必ず出席すべきです。
  • 家賃の支払いを止めたら、退去を求められることを忘れないでください。家賃不払いストはうまく行きません。
  • 当団体のホームページ tenants.org.au には、賃借の開始、家賃の値上げ、修理、家屋のシェア、アクセスとプライバシー、公共料金、家主が契約を終了する場合など、様々な状況に関する概要説明文書があります。

 

さらなるヘルプ

ホームページ: tenants.org.au

賃貸借助言支援サービス:最寄りの賃貸借助言支援センター [Tenants Advice and Advocacy Service TAAS] に連絡すれば、賃借に関する無料で独立したアドバイスが受けられます。市外通話の場合には、職員が喜んで折り返し電話します。

通訳が必要であれば 131 450 に電話してください。

 


本概要説明文書は20221月に改訂されました。

Factsheet last updated in 2022.

© Tenants' Union of NSW 

 

 

 

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